最後まで残った通称折尾線は、枝光線、戸畑線と並んで電車が車を気にせずのびのび走れる専用軌道区間。一部の車両の運転席にはスピードメーターが取りつけてあったので覗きこんでみると、運転時の最大速度は60km/hを超え、この時ばかりは車や徐行中の筑豊線のディゼルカーとほぼ同じ速度。ただ、この区間の地盤は北九州線のなかでも特に弱かったため、車両の横揺れがひどく、つり革が網棚にあたって、しばしば運転手がコントローラーを中立に戻す場面を見かけたものである。
初代西鉄折尾駅(1980年頃) 561 折尾発門司行
ホームは2Fにあり3線。そのうち1線は電留線。2Fには売店、乗務員詰所、定期券売り場などがあった。昭和57年に焼失。その後、西鉄バスの折尾は発着所も焼失。再開発前の折尾駅周辺は火事が多かった。
焼失直後の仮(2代目)折尾駅 仮ホーム
 2代目西鉄折尾駅(1982-10)。昭和57年10月の焼失直後、クロス線を過ぎたところで仮ホームを設置。さすがに使用期間は短かった。


3代目西鉄折尾駅 3代目西鉄折尾駅全景
再開発ビルが竣工される昭和60年までは、このスタイルで営業。このレンガの高架線を覆うように再開発ビルが建てられた。
4代目折尾駅
 4代目西鉄折尾駅(2000-05)。商用ビルのなかに入った西鉄折尾駅。西鉄の旧社章が外された末期の状況。